主流になってきているCSSフレームワークです。
Bootstrapより学習コストは高いですが、より玄人向けの仕組みになっており、構築後のパフォーマンスもより高いです。
従来のCSSフレームワークやCSS設計手法が抱えていた様々な課題を解決するために生まれました。
クラス命名の複雑さからの解放
従来は、厳格な命名規則を用いることで影響範囲を限定し、再利用性を高めようとすると、クラス名を考える手間や命名規則をチーム全体で徹底する難しさを伴いました。
TailwindCSSでは、bg-blue-500
や text-center
のように、CSSプロパティと値に直接対応する「ユーティリティクラス」を用いて、開発者はクラス名を一から考える必要がなくなり、既存のユーティリティクラスを組み合わせるだけでスタイリングが可能になりました。
CSSのグローバルな性質による問題
CSSは基本的にグローバルなスコープを持つため、意図しない上書きや競合が発生しやすく、デバッグやメンテナンスが困難になってきます。
TailwindCSSでは、HTML要素に直接ユーティリティクラスを適用するため、スタイルの変更がHTMLファイル内で完結し、他の部分への影響を気にすることなく安全にスタイルを変更できます。
CSSファイルの肥大化と管理の煩雑さ
従来の開発では、新しい機能やコンポーネントを追加するたびにCSSファイルが増え、管理が大変になる傾向がありました。
TailwindCSSでは、ほとんどのスタイリングをユーティリティクラスで行うため、新たにCSSを記述する機会が大幅に減ります。
また、実際に使用されているクラスのみを最終的なCSSファイルに残し、ファイルサイズを最小限に抑えることができますし、コンパイルすることで複数ファイルを1つにすることもでき、大幅なパフォーマンス向上が見込めます。
既存のCSSフレームワークの柔軟性の低さ
Bootstrapのようなコンポーネント指向のフレームワークは、手軽にUIを構築できる反面、デザインの自由度が低く、カスタムデザインを実現するためには追加のCSSを記述する必要がありました。
Tailwind CSSは、特定のコンポーネントを提供するのではなく、低レベルなユーティリティクラスを提供することで、開発者が完全にカスタムなデザインを迅速かつ柔軟に構築できることを目指しました。